エアロビクス養成トライアル体験記
(2009.2.15)

Wアキレス

コース概要

日程:2009年2月1、8、15日(日)12:00〜14:15
場所:ゴールドジム表参道東京店 Bスタジオ
講師:宇津城 久仁子 、宗宮 宏次、 村田 きよみ、 新村 卓也
内容:・音楽フレーズ ・キューイング ・エアロビクス理論
   ・エアロビクスフットパターンについて
   他、インストラクターに必要な実技、理論

普段、私はイントラの方を「先生」と呼びませんが、今回は教えていただく立場なので文中では「先生」の敬称をつけさせていただきます。

参加の決断

 私はイントラになる気はないのですが、内容の中にエアロの理論とか、イントラに関する知識(イントラがどんなことを勉強するのか)などが入っていて、面白そうだったので参加してみたいなとまず思いました。ただ、定員オーバーで実際にイントラを本当に目指す人の邪魔しちゃいけないかなという心配もありました。そこで、「イントラにはなる気は無いですが、いいのですか」と問い合わせのメールを出したところ、なんと主催者の宇津城先生から直接の返信があって、ぜひご参加くださいとのことだったので、決心したしだいでした。

1日目:説明のメインは宇津城先生

 本当の養成ではかなり厳しい指導をすると聞いていた宇津城先生ですが、非常に和やかな形で進められました。初日はエアロビクスの理論の座学的な部分と、実際に体を動かす実技の部分を織り交ぜながら進められていきました。
 座学では、エアロビクスの特徴(動作、強度、BPM:リズムの速さ)、エアロビクスの効果などのお話が中心でした。特にリードをとる上では8×4の32カウントのうち、そのとき流れているメロディは4つの8カウントのうちのどれかを把握することが重要であるということでした。
 この冒頭の座学の中で宇津城先生は、参加者は若い人から高齢者の方までいるので、イントラになるのは歳には関係なく、どんな人にでも目指してもらいたいということをおっしゃっていました。フィットネス人口を増やして行きたいというのは、このサイトを運営している私の思いと同じ。一瞬イントラになるべきなのだろうかなどと、ちょっとグラッときました。
 実習ではエイトカウントのカウントダウン(実際は16ビート)を口で行うところからはじめました。エイト、セブン、シックス、ファイブ、フォー(ここから片手を挙げ指でもカウントダウン)、スリー、までカウントダウンし、ツーのところで次の動作を口で言いながら実際に動くのです。このときのステップは、マーチとステップタッチを交互に変えるだけの単純なものでした。
 しかしこんな簡単なことも、受けるほうの8カウントごとに動きを切り替えるのに比べ、残りの2カウントのキュー出しで先行して動きを変化させると言うのは難しかったです。というか、最初はなんとなく恥ずかしさみたいなものが先に出ていたような気がします。それでも、参加者全員(20名くらい)でそろって同じキュー出しをやっていると、はじめはできないのが当たり前と言うのがわかり、だんだん恥ずかしさもなくなってきました。そんな状態を繰り返すうちに、だんだんできるようになってきたと同時に、参加者みんなが「これはけっこう楽しい」という気持ちになってきて、みんな笑顔になっていました。
 さらにこの日は、それプラス対面指導、背面指導の切り替え、最終的にはこれにVステップとレッグカールを加えるところまでいきました。
 形式的なところはこんな感じなのですが、重要なことはこういったキュー出しをするにあたって大切なのは、そのときの視線、表情なのだということです。ちゃんと一人ひとりアイコンタクトをとり、笑顔で進めることだということでした。
 どんなものかわからず参加した講習会でしたが、とても楽しく参加できて、いいものに参加できたな、来週も楽しみだな、と思いつつ初日を終えました。

2日目:説明のメインは宗宮先生

 まず、1日目の簡単な復習で、マーチとステップタッチのキュー出しをやりました。その後、エアロビクスの理論として、エアロビクスの歴史、どのような展開(動作の負荷という面で)でリードすべきなのかなどをさらっと流しました。次に、エアロビクスの基本ステップを分類ごとに実際に動きながら紹介してもらい、それぞれが何カウント必要だとか、筋バランスがどうだとか言うことまで習いました。
 この日の実技の山場は、参加者とのコミュニケーション的なところで、素人にとっては非常に難しかったです。要は、動きの指示を出しながら、参加者の様子を観察し、おかしなところがあればそれを伝え、できたら褒める・・・ということです。
 実習としては、2人1組でリード側と参加者の立場で行うという形式をとりました。このとき、参加者役の人はわざと変な動きをしてリード役に修正させるよう演じます。わざと変な動きをするのもなかなか難しかったですが・・・。これをしばらくやった後、さらに4人1組で1人がリードを取ると言うところまでやりました。
 でも、動作の指示を出そうとすると、参加者の様子を見るのがおろそかになったり、参加者の状態に気をとられるとキューを出すタイミングを逃したり、挙句の果てには変な言葉になってしまったり・・・。でも、このコースはトライアルですから、見てくださっている先生方にも怒られることもなく、みんなおかしなリードになっているのを楽しんでいました。
 このあとは、通常の養成コースだと1ヶ月経ったくらいになって出てくると言う、コリオの展開方法まで踏み込みました。この辺は実習はなく、やり方をあらかじめどのように展開するのかをレクチャーしてもらった上で、先生方のリードを見ていただけでしたが。ここでの重要事項は32カウントの区切れ目で必ず右から始まるように振りを展開する(振りの区切れが32カウントで来るようにする)と言うこと。悪い例も実際にやってもらってなるほどとは思いましたが、ここら辺になると今の自分たちには無理、って感じでした。
 このコースもあと1回。なんかこれで終わってしまうのは寂しいような感じで2日目が終わりました。

3日目:説明のメインは村田先生

 はじめの40分くらいは座学でした。エアロビクスのクラスをどのように運ぶのかと言うことがメインで、全体構成としてはウォーミングアップで呼吸循環器系動きを徐々に活発化させ、メインの動きでターゲットゾーンでの活動を維持し、クールダウンでそれを徐々に落としていく、と言うことを教えてもらいました。
 まぁ、この辺はエアロビクスを長く続けていれば、なんとなく知っていることだと思います。今回のコースでは理論的なことも学びますので、その活動レベルの変化がなぜ必要なのか、具体的にはどのように運ぶのか、リードを取るという観点から説明を受けました。けっこうこの辺は受ける身としてなんとなくわかっていたつもりでしたが、改めて指導するのに必要な知識として話を聞くととても理解が深まったような気がします。
 座学のあとは実習がメインになりました。まず、前回までの復習です。2人1組でキュー出しの練習から始めました、ただこの日は単純なキュー出しよりも、参加者を観察→修正の指示→確認(いいですよというような声がけ)を重視しました。
 ここから最後の項目です。前回ではレクチャーだけ受けた展開のしかたの実習に移りました。4人1組になり、そのグループ内で4人ともリードをとると言う形をとりました。
 例題は、グレープバイン片道(4カウント)、マンボ1回(4カウント)、Vステップ(8カウント)というステップの組み合わせを左右行うと言うコリオを徐々に組み立てていきます。
 私たちが実習に入る前に、講師の方が実際にその展開をやって見せてくれました。プロのリードを見ると簡単に見えます。でも実際に4人1組になってやってみる段になると、やっているうちに展開をしくじって32カウントの頭が左から始まっていたりするのです。そうならないように講師陣の方々からは展開の仕方を何度も説明を受けているのですが、キュー出しをするのに気をとられていると変化をつけるところを見失ってしまうのです。
 そして、ある程度なれてきたところで、最終仕上げです。最後はその4人が1組ずつ前に出て残りの全員のリードをとると言う形式の実習でした。ここでは、コリオの展開はもちろん、観察・修正・確認という声がけも行うよう要求されました。受けているほうもヒューヒューやったり声がけしてもかまいません。みんな自分がリードをするつもりで、いっせいに声を出していました。
 でも、必死でやっていたかというと実際はみんな笑顔でした。エアロ好きな人間が集まっているのです。追いつくのが精一杯ながらお互い励ましあって3日間過ごしたせいでしょうか、一体感みたいなものが生まれていました。単純なコリオですが、講師の方々を含め、とても盛り上がった時間でした。
 最後に宇津城先生からの総括、各講師の方からの一言などがあってこのコースが終わりました。終わった後、各講師の方のブログネタという意味もあって、全員の記念撮影をやって会場のスタジオを後にしました。

終わりに

 今回のこのコースは初めての試みだそうです。もしかしたら試行錯誤の段階なのかもしれません。でも、参加して本当によかったと思っています。クラブをチェックアウトする際、ちょうど宇津城先生がいて立ち話をしたのですが、一度参加した人も楽しめる内容ならまた出たいですね、などと話しました。それだけ充実した楽しい講習会でした。
 私がこのトライアルコースを知ったのは、宇津城先生のブログです。もし受けてみたいと思う方がいらっしゃれば、下記にリンクを置いておきますので、ブックマークに入れてチェックするようにしてください。

参考

 宇津城先生のブログ:宇津城久仁子のオフィシャルブログ(新窓で開きます)